院長コラム

2017.06.01更新

近視とは近くは裸眼で見え、遠くは眼鏡やコンタクトレンズを使用しないと見えにくい状態です。近視を進ませたくないというのは多くの人の願いだと思います。画期的な方法はまだありませんが、近視の進行抑制の手段の一つとして特殊な眼鏡のレンズがあり、近視の進行を1~2割遅らせると言われています。学童期で近視の眼鏡をかけるのであれば、このようなレンズの方が望ましいでしょう。

 低濃度のアトロピン点眼は一部の施設で試みられています。夜間に特殊なコンタクトレンズを装用することで、近視を矯正して裸眼視力を上げるオルソケラトロジーが、近視抑制効果は最も強いという報告がありますが、年齢の低い子どもに装用するのは難しい場合があります。日常生活では本・パソコン・携帯など近くを見る作業は時々遠くを見ながら、そして見る物の距離を30cm離すということを心掛けるようにしましょう。

(メディコラ 2017年6月執筆)

2017.04.01更新

突然何もしていないのに、白目(結膜)が赤くなることがあります。出血の場合と、炎症や感染の場合があるのですが、絵の具で塗りつぶしたような赤さは結膜下出血のことが多いです。結膜下出血の原因は不明なことが多く、時には軽い痛みを伴いますが視力は変わらず、1~2週間で自然吸収されます。外見はかなり赤いので慌てる人もいらっしゃいますが、早く吸収させる薬はないので、痛みなどがなければそのまま経過観察となります。
 一方で、結膜炎や強膜炎などの炎症は、よく見ると血管が拡張し、血走ったように見えます。たいてい痛みや目やになど何かしらの自覚症状があり、その場合は眼科を受診して適切な治療をしてもらう必要があります。また緑内障発作や角膜潰瘍などの重症な病気が原因である可能性もあるので、痛みが強い場合、視力が低下している場合などは、早く眼科を受診しましょう。
(メディコラ 2017年4月執筆)

2017.02.01更新

子どもは生まれてすぐは視力が発達しておらず、成長とともに徐々に発達し、3歳~5歳程度で矯正視力が1.2まで伸びてきます。しかし遠視や乱視が強い、左右で遠視や乱視の程度に差があるなど、視力の発達過程ではっきり見えない状況があると、視力の発達が遅れ、弱視という状態になります。
 子どもがどの程度見えているか本人が訴える訳ではなく、日常生活からもなかなか判断がつかず、特に片眼だけであればなおさら気づきにくいものです。小学校入学前に見つかり適正な眼鏡を装用するなどの治療をすれば弱視は治せますが、視力の発達が止まると言われている8歳~10歳で見つかった場合は視力の改善は難しくなります。3歳前でも視力検査は可能ですので、気になることがあれば早めに、見え方に異常がないように見えても3歳前後で一度視力検査をすることをおすすめします。
(メディコラ 2017年2月執筆)

 

2016.12.01更新

緑内障は知らず知らずのうちに悪化し、見えにくいなどの自覚症状が出た頃には進行してきている疾患です。治療は進行を抑えることしかできず、症状を改善することはできません。
眼底検査をすると視神経乳頭陥凹拡大があることで緑内障が疑われ、視神経乳頭の画像解析・視野検査で診断します。初期の視野の欠損だけでは自覚症状は出ませんが、その時点で治療を開始する必要がありますし、また視野が正常でも視神経画像解析で異常がある場合は治療を開始することがあります。視野や画像解析が正常であっても、視神経乳頭陥凹拡大があれば数年後に緑内障を発症するリスクもあり、経過観察が必要です。健診で見つかることもありますが、他の症状で偶然受診された際に緑内障が見つかる人もいます。
眼科を受診することがあったら、緑内障がないか、念のため検査を受けることをおすすめします。
(メディコラ 2016年12月執筆)

2016.10.01更新

ドライアイとは涙が少ないだけでなく、量は正常でも涙の層が短時間で破たんするために生じる場合もあります。年齢と共に涙の分泌量は減るのですが、パソコンやスマホなどを長時間見ることで瞬きが減って生じたり、エアコンの風により乾いたり、原因はさまざまです。最近は女性の場合、メイクでも生じることが言われています。まつ毛の生え際より眼球側にはマイボーム腺という油分を分泌する管の開口部があり、涙の一番表面の油層を作っています。この油層が涙の蒸発を防いでいるのですが、眼球の近くまでメイクをすると、マイボーム腺の開口部がふさがれてドライアイが生じることになります。それを防ぐには、日頃よりメイクをまつ毛より眼球近くまでしないこと、瞼を温めて圧迫してマイボーム腺にたまった油分を出すこと、さらに最近ではまつ毛周辺専用の洗浄剤があり、それで洗い流すことも効果的です。
(メディコラ 2016年10月執筆)

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