オルソケラトロジーで近視の進行が抑えられる!?
2019.09.23更新
オルソケラトロジーとは、就寝中に特殊な形のハードコンタクトレンズを装用することで、近視を減らし、日中の裸眼視力を向上させる近視治療法です。
角膜表面の上皮という層の軽い変化を起こすだけですので、装用を中止すれば徐々に角膜がもとの形に戻り、近視も治療前の状態になるため、基本的には毎晩装用する必要がありますが、逆に言えば可逆性なので、安心と言えば安心です。高度近視や乱視が強い場合は適応にならないこともあります。また保険のきかない自費治療になります。
新聞に最近は小中学生の近視の割合がかなり高いことが掲載されていました。お子様の近視の進行を抑えることは難しく、対策としては、低濃度アトロピン点眼、日光を浴びること、サプリメント(当院でも扱っております)などがありますが、その中でもオルソケラトロジーはかなり近視の進行を抑えることがわかっています。実際当院でもオルソケラトロジーをされている方の近視の進行程度は、それ以外のコンタクトや眼鏡を使用している方よりは進みにくい印象があります。
コンタクトレンズであることには変わりがないので、通常のコンタクトと同様のケアや注意が必要で、レンズを清潔に保ち、眼に異常がないか定期的な検査を続け、安全に使用することがまず優先事項となりますが、一生オルソケラトロジーということではなく、近視の進行しやすい年代にオルソケラトロジーを行い、ある程度年齢が上がってからは通常のコンタクトレンズに変えるという方法もあるのではと最近は感じております。